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花を選ぶ

毎日の点滴と、強制給餌を続けていたジェリーさんでしたが・・・
徐々に衰弱が極まって・・・
最後には、飲み込む力がなくなってしまいました。

それから三日間は、点滴とお口を拭いて痛み止めを口にたらして・・・
それだけしかできることがありませんでした。

12日の午後、こたつの中から、こちらを見ているジェリーを見たのが最後になりました。
「行ってくるね」と声をかけて、開けていた窓を閉じて、仕事のため家を後にしました。

勘違いなんかじゃなくて、ジェリーはあの時、私を見ていたと思います。
何が言いたかったのかな?
辛かったのかな?

ずっと、人間のことは好きじゃなかったけど・・・
人と暮らすということは、悪いことじゃなかったと思ってくれていたらいいな。

亡くなったジェリーの顔は、それはとてもやすらかで・・・
苦しみから解放されたという顔に見えました。
こんなに穏やかな顔のジェリーは初めて見たと思います。

一夜明けて、今日。
ありこさんと二人で、ジェリーを見送ってきました。
ジェリーに似合う花は何だろう?

ありこさんは黄色とピンク系の菊の花。
私は黄色いデイジー、カスミソウ、黄色いカーネーション、白いカーネーション。
まとまりはなかったけど、ジェリーを思って選んだ花に囲まれて、ジェリーは旅立ちました。

保護から5年と3か月。
震災からは6年と2日。

頑張ってくれました。

GNEC_0043.jpg
保護されたばかりのジェリーは、険しい顔をして、耳を下げて・・・
人間が怖い、嫌い!と全身で表現している子でした。

保護当時の経過記録を一部ご紹介したいと思います。

12月4日(2011年) 
まだ少し怯えがあり下段に移動しない。
にゃんカップが下段にあったため食べていなかったが夜のおやつ完食。
12月5日       
シャーシャーいう。○○動物病院受診。洗濯ネットに入ったまま飛んだ。
12月12日      
夜間ケージをがたがた揺らし、脱走!段ボール箱で捕獲する。

この頃、人慣れしてない猫はジェリーだけじゃなくて、でもその中でもジェリーは手ごわい方でした。
動物病院に連れて行ったのは私で・・・
洗濯ネットのまま診察台から垂直に飛んだのは、後にも先にもジェリーだけでした。
びっくりした、あの日のことはよく覚えています。

口内炎にかかり、口の痛みが出てきたのは2013年の7月。
GNEC_0284.jpg
既に、歯はほとんどなかったので、抜歯もすることができず・・・
痛み止めと抗生剤での治療でした。

それからずっと・・・
ジェリーと口内炎の戦いは続きました。

GNEC_0044.jpg
だんだんに痩せてしまって・・・
そのうちに、腎臓の機能も低下してきてしまいました。

なにか、もっとできることはなかっただろうか?と、後悔は尽きないのですが・・・・
今は、辛さから解放されたジェリーの眠りが安らかであることをいのりたいと思います。

きっと、人と暮らしたことのなかったジェリー。
少しは人との暮らしが良いものだと思えてたらいいな。

辛かった体から解放されて、自由にのびのび過ごせてるといいな。


大好きだったよ。
ちょっと八割れてるお顔も。
小柄な体も。
気の強い目も。
ちょっと寂しそうな目も。


  

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コメント

No title

やはり逝ってしまいましたか・・・
絶対幸せだったよね。楽しかったと思うよ。
人間にとっても嫌な事をされた猫さんだとは思ったけど、

おやつをあげる時、器の位置がなかなか決まらないのにイライラしたのか、「べちっ!」って音がでる程叩かれた事。「ツメが出てなかったけど凄く痛かったー」って皆に言って笑ったけど、
「にゃんこはうすのスタッフは嫌な人間ではない」って、解って嬉しかった事を思い出します。

まだケージで管理していた頃、お世話担当になった人が、毎日撫でるのが日課でしたが、お尻をむけた背中をそ~っと撫でる時、最初に「ビクッッ!!!!」ってなってたジェリー。
それでも黙って撫でられていました。ブルブル震えている事も分かりました、でも、引っ掻いたり、威嚇したりして来なかった。
ちゃんと、解っていたと思います。

幸せだったと、私は思います。
看取るのも辛いですが、頑張ってお世話して下さってありがとうです。

福島は15日、雪です。 震災の避難中にも雪が降りましたね・・・
寒くないお家で過ごせたジェリーさんは、幸せだったと、本当に思います。

No title

ボンママさん、ありこさん、毎日のお世話、お疲れ様でした。

ジェリーさんはにゃんこはうすに保護されて幸せに暮らせたよね。

毎日美味しいごはとおやつが食べられる事、暖かい部屋、暖かい寝床、そして人との暮らし、猫仲間との暮らし。
ジェリーさんは6年と2日、病気の身体でも充実した日々を過ごせたと思います。

最後に炬燵の中からボンママさんを見送りながらお別れの挨拶をしたのかも。「ありがとう」って。

ジェリーさん、空の上から猫さま王国を応援してね。

Re: No title

>うさこさん
ありがとうございます。
記録を読み返してたら、うさこさんが言ってる爪の出てないパンチのことも書いてあったよ。
あのころは、毎日何かしら、記録をしてたから…
初期の子たちの記録を読み返すと記憶がよみがえります。

ジェリー、ふかふかだったよ。

Re: No title

> クロろんのおかんさん
いつも暖かいコメントをありがとうございます。
ジェリーは保護したときから歯がなかった子で、高齢なのかな~と思っていたのですが・・・
写真を見返してみたら思ったより若かったのかも?って思ったり…

複雑な気持ちです。
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プロフィール

ボンママ

Author:ボンママ
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なぜか飼っているのは犬。
石とか貝とか植物もすき。
海外ドラマ好き。

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南相馬市にある被災猫シェルターです。 福島県原発被災地の猫のレスキュー、家族さがし、里親募集をしています。 多くの方に支えられて、活動を続けています。

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