
膀胱炎も程よく、軽快してきた週末。
7日の夜に出発して、8・9日と福島へ行ってきました。
引っ越してきてから、初めての福島。
連日、高温でニュースに出ていたので、暑さには警戒していたのですが、小雨の降る涼しい日になりました。

給餌にまわる、見慣れた道は、少し秋の気配もあり・・・
動物たちの姿はほとんど見かけませんでした。
道沿いにたくさんいた鳥。
なんだろう?
キジのメス?
ちょっと違うような気もします。

給餌器はどこも空っぽ。
フードはかけらくらいしか残っていなくて・・・
次々と補充していく中では、やはり野生動物に荒らされたところもあり、写真のようにうまく機能しているところもありました。
ありこさんの日記にもありましたが、ある給餌場所では、給餌のあと、車を回して帰ろうとしたら・・・
猫が給餌場所に入って行くところでした。
綺麗な、キジトラの子。
少しアビっぽい、縞の少ない子。
周囲の様子をうかがいながら、フードを食べに入って行きました。
きっと、来るのを待っていたんだ・・・
私たちが給餌しているのを、どこかで息をひそめて待っていたのかもしれません。

すっかり、秋の気配が濃くなった福島は、いろんな果実がたわわに実っていて・・・
いつも、もったいないなぁ・・・と思います。

飼い主さんのお家のキウイ。
大熊町はキウイの栽培が盛んにおこなわれていた町です。
夏の終わりから、秋にかけて・・・
よく自宅の庭先に生ったキウイをいただくことがありました。
今は、食べる人も手入れする人もなく・・・
小ぶりな実を付けて、収穫されることなく、熟して落ちていく・・・
鳥や野生動物の助けにはなっているのでしょうが・・・さみしさを感じます。

まだ、二年以上は帰還できないと言われている、私の自宅。
庭には、サルナシの実がたわわに実っていました。
この木は、いただいたもので、鉢植えでした。
震災の年には、そろそろ、地植えにしようと思っていたのですが・・・
できずに避難。
もう、植木鉢から抜くことはできません。
鉢底の穴から、地面に伸びた太い根で、その場所から動かすことも出来ません。
秋になると、キウイに似た甘酸っぱい実を、姪が喜んで食べていました。
初日は、捕獲器をかけ、翌日は回収に回りました。

ありこさんのかけた捕獲器に入ったのは、アライグマ。
床面にペットシーツを敷いて、上からはバスタオルをかけるのですが・・・
いつも、捕獲器の中はこんな状態。
アライグマが入ると、こうして、無理やりに引き込んだバスタオルで、捕獲器が壊れてしまうことも多いのです。

開けても、出て行かないこのアライグマ。
人が怖いのかな?と、思って離れてみていると・・・
そろそろと動き出しました。

体は猫よりもだいぶ大きいです。

どこに行くのだろう・・・と、思って、ありこさんと二人、見守っていると・・・

飛んだ!
もともと、この捕獲器を仕掛けてある台は私たちの胸くらいの高さにあって・・・
いつも、どうやってアライグマが入るのか不思議でした。

台の上を走って・・・
開いている窓から出ていくのかと思ったら・・・

何も引っかかりのない、壁面を登って行きます。

あっという間に、天井近くまで・・・
高さは、二階建ての建物くらいの高さで、10メートルはあるのではないかと思います。

・・・・・

・・・入って行った?
鉄骨の骨組みの中、屋根を支える補強の部分に入って行って、それきり出てくることのなかったアライグマ。
すっかり、この納屋はアライグマの縄張りになってしまったように見えます。
でも、ここはおはぎや小次郎、ひらりちゃん、春、マコトを保護している場所。
モーションカメラにはキジトラの子が映っていたところです。
猫も頑張っている。
私たちも頑張らないと・・・

そう思いながらも、帰り道・・・
荒れ果てたアスファルトを見ながら、自問自答してしまいます。
あとどれだけの猫が残っているのか・・・?
モーションカメラに映った子も、もしかしたら、無事ではいないかもしれない。
でも、私たちが給餌する餌を待っている子もいるのは確かです。
たくさんの猫を一度に保護できるスペースと余裕があれば・・・
みんな保護してしまいたい。
でも、そんな場所も余裕もない。
過去に一時期だけ行われた行政の保護・・・
あの時のように、一度にたくさんの捕獲器をかけて、保護することができたらいいのに・・・
捕獲器を100台かけたら、何匹かは猫が入るのではないだろうか???
そんな風にとりとめのない思いが渦巻きます。
無力感と共に・・・